
初盆や新盆を迎えるとき、「祭壇はどのように飾ればいいのか」「通常のお盆の盆棚とは何が違うのか」と迷うことがあります。
初盆の祭壇は、白提灯やお位牌、お供え物、盆飾りなどを並べるため、文字だけでは全体のイメージがつかみにくいものです。
この記事では、初盆・新盆の祭壇の基本的な飾り方や配置例、通常のお盆の盆棚飾りとの違いを、画像とあわせてわかりやすく整理します。
地域や宗派、菩提寺の考え方、仏具店の初盆セットの内容によって飾り方が異なる場合もありますが、まずは基本の形を知っておくと準備しやすくなります。
初盆・新盆の祭壇はどう飾る?基本の配置例
盆棚、または精霊棚とは、お盆の時期にご先祖様をお迎えするために用意する祭壇のことです。
お仏壇とは別に盆棚を設け、お位牌やお供え物、盆飾り、盆提灯などを並べてお迎えする形が一般的です。
下の写真は、実際に初盆で祭壇を飾ったときの一例です。
白提灯や祭壇の形は、地域や宗派、仏具店の初盆セットによって異なるため、「この形だけが正解」というものではありません。飾るものや全体の配置を確認する参考としてご覧ください。

初盆の祭壇を飾った一例です。お位牌など個人情報にあたる部分は加工しています。
| 確認したいこと | 基本の考え方 |
|---|---|
| 初盆の祭壇 | お位牌・お供え物・盆飾り・盆提灯を並べ、ご先祖様を迎えるために整える |
| 白提灯 | 初盆・新盆で用意されることが多い飾り。ただし地域や初盆セットによって、柄入りの提灯を使う場合もある |
| 通常のお盆との違い | 初盆では白提灯や初盆用の祭壇セットを用意することがある。その他の飾り方は地域や家庭によって異なる |
| 飾る場所 | 仏壇の前や横に盆棚を設ける。スペースがない場合は机や白布で代用することもある |
祭壇は、お仏壇の前や横など、家の中でお参りしやすい場所に整えることが多いです。下の写真では、祭壇の横にお仏壇を置いています。

祭壇とお仏壇を並べた飾り方の例です。配置は部屋の広さや家庭の事情に合わせて調整します。
初盆や新盆では、通常のお盆の飾りに加えて、白提灯を用意することが多いとされています。ただし、白提灯だけでなく、柄入りの提灯や華やかな祭壇飾りを用意する場合もあります。
初盆の祭壇の飾り方の特徴は白提灯
「初盆」とは、故人が四十九日の忌明けを過ぎてから初めて迎えるお盆のことです。
初盆は、故人が初めて家に帰ってこられるお盆と考えられているため、通常のお盆よりも丁寧に準備する家庭が多くあります。
一般的に、初盆や新盆では白提灯(しろちょうちん)を用意することが多いとされています。
白提灯は、初めて帰ってこられる故人が迷わずに帰れるようにするための目印とされ、昔から初盆の飾りとして使われてきました。
ただし、実際の飾り方は地域や宗派、菩提寺の考え方、仏具店の初盆セットの内容によって異なります。
白木の祭壇や白提灯を用意する場合もあれば、柄入りの提灯や華やかな祭壇飾りを使う場合もあります。
そのため、「初盆は必ず白い布と白提灯だけで飾る」と考えすぎず、菩提寺や地域の習慣、家族で用意できる形に合わせて整えると安心です。
白提灯を飾る理由や、通常のお盆提灯との違いはこちらで詳しく紹介しています。
盆棚・精霊棚とは?お盆に用意する祭壇のこと
盆棚や精霊棚は、お盆の時期にご先祖様や故人をお迎えするために用意する棚のことです。
下のイラストは、三段の盆棚・精霊棚を整えたときのイメージです。

盆棚は「ぼんだな」、精霊棚は「しょうりょうだな」と読みます。
どちらも、お盆の時期にご先祖様や故人の霊をお迎えするために用意する棚のことです。
日頃のお供養では、お仏壇に仏飯やお茶をお供えする程度の家庭も多いですが、お盆には精霊馬や夏野菜、果物、花、提灯などを飾り、ご先祖様を迎える準備をします。
そのため、お仏壇とは別に盆棚や精霊棚を設け、そこにお位牌やお供え物、盆飾りを配置します。
盆棚は専用のものを使う場合もありますが、机を使ったり、白い布をかけたりして代用することもあります。
大切なのは、故人やご先祖様をお迎えする気持ちを込めて、清潔に整えることです。
参考になる初盆の祭壇の飾り方動画
初盆の祭壇は、文字だけでは全体の雰囲気が分かりにくいことがあります。
飾り付けの流れを動画で確認したい場合は、人形のえびすやさんが公開している盆提灯の飾り付け動画も参考になります。
動画では、飾り付け前と飾り付け後の様子や、提灯の配置などを確認できます。
実際に準備を始める前に、全体のイメージをつかんでおくと、何をどこに置くのか考えやすくなります。
新盆の精霊棚・盆棚に飾るもの
新盆や初盆の盆棚には、故人をお迎えするためのものを中心に飾ります。
ただし、飾るものは地域や宗派、家庭の習慣によって異なります。すべてを必ず用意しなければならないというより、基本を知ったうえで、必要なものを確認して準備すると安心です。
お盆の祭壇の飾り付けに必要なもの
初盆や新盆の祭壇に用意されることが多いものには、次のようなものがあります。
- 掛軸十三仏
- 霊前灯、小さな提灯
- 常花蓮華
- 精霊牛、精霊馬
- 水の子
- みそはぎ
- まこも
- 導師布団
- 盆提灯
- ホーロク
- おがら
- 祭壇用の白い布
このほか、果物やそうめん、故人が好きだったもの、お花などをお供えする家庭もあります。
お仏壇にあるものを盆棚に移す場合もある
盆棚には、お仏壇にある仏具を移して並べる場合もあります。
- お位牌
- 御霊具膳
- 盛器
- ローソク立て、火立て
- 香炉
- おりん
- 線香差し
- マッチカス入れ
お位牌は、盆棚の上段や中央に祀ることが多いです。
お供え物や仏具の配置に迷う場合は、購入した初盆セットの説明書や、菩提寺、仏具店に確認すると安心です。
お盆飾り一つひとつの意味を確認したい方は、こちらも参考にしてください。
新盆の盆棚・精霊棚の飾り方の例
盆棚は、お仏壇の前や横に設置することが多いです。
最近では、三段の精霊棚や組み立て式の盆棚を使う家庭もあります。
部屋の広さやお仏壇の位置によって、祭壇を置ける場所は変わります。無理に大きな祭壇を用意するよりも、お参りしやすく、家族が安全に過ごせる位置に整えることが大切です。
盆棚の上:掛け軸十三仏
掛軸十三仏を用意する場合は、精霊棚や盆棚の上、または後ろ側に掛けます。
十三仏の掛け軸には、ご先祖様や故人を供養する意味が込められています。
掛け軸の種類や飾り方も地域や宗派によって異なるため、分からない場合は菩提寺や仏具店に確認しましょう。
一番上:お位牌
お位牌は、盆棚の一番上や中央に祀ることが多いです。
お位牌の周りには、霊前灯や小さな提灯を飾ることもあります。
お位牌は故人をお迎えする大切なものなので、安定した場所に置き、倒れないように気を付けましょう。
中段:お供えもの
中段には、果物、そうめん、お菓子、お酒、故人が好きだったものなどをお供えします。
盆花や常花蓮華を飾る場合もあります。
お供え物は多ければよいというものではありません。家族で準備できる範囲で、清潔に整えることが大切です。
一番下:仏具
一番下の段には、香炉、ローソク立て、おりん、線香差しなどの仏具を置くことがあります。
火を使う場合は、周囲に燃えやすいものを置かないように注意しましょう。
小さな子どもや高齢者、ペットがいる家庭では、LEDローソクなどを使うと安心です。
精霊棚・盆棚の横:盆提灯や花
盆提灯は、盆棚の両脇に対になるように飾ることが多いです。
家紋入り提灯と柄入り提灯の両方を飾る場合は、家紋入り提灯を奥側に、絵柄入り提灯を手前側に飾ることがあります。
ただし、提灯の種類や置き方は地域や家庭によって異なります。
精霊棚や盆棚が小さく、生花が大きい場合は、盆棚の横に花を置いても構いません。
お仏壇がない場合の初盆の祭壇の飾り方
お仏壇がない場合でも、初盆の祭壇を整えることはできます。
たとえば、次のような場所を使う方法があります。
- 床の間を使う
- 押し入れの前を整えて祭壇を作る
- 窓際や部屋の一角に小さな祭壇を作る
- 机に白い布をかけて盆棚の代わりにする
大きな祭壇を用意できない場合でも、白い布を敷いた机にお位牌やお花、お供え物を並べるだけで、落ち着いた初盆の場を作ることができます。
飾る場所は、人の出入りが多すぎない場所、直射日光が当たりにくい場所、火を使う場合に安全を確保しやすい場所を選ぶと安心です。
祭壇の飾り付けで注意したいこと
初盆の祭壇を飾るときは、形にこだわりすぎるよりも、清潔さと安全を意識することが大切です。
- 飾り付けの前に、祭壇を置く場所を掃除しておく
- 提灯や盆花は、地域によって種類や飾り方が異なることを知っておく
- 火を使う場合は、周囲に燃えやすいものを置かない
- 小さな子どもやペットがいる場合は、LEDローソクなども検討する
- 無理に豪華にせず、家族で準備できる範囲で整える
初盆は、故人を偲び、家族や親族で供養する大切な機会です。
分からないことがある場合は、菩提寺や地域の年長者、仏具店に確認しながら進めると安心です。
新盆や初盆の盆棚とそれ以降の盆飾りの違い
新盆や初盆の盆棚と、それ以降の通常のお盆の盆飾りは、大きくまったく違うものというより、初盆ならではの飾りが加わると考えると分かりやすいです。
特に違いとして挙げられることが多いのは、白提灯や初盆用の祭壇セットです。
新盆や初盆の盆棚とは
新盆や初盆で使う盆棚は、白木のものや白布を使ったものが選ばれることがあります。
盆棚には、お位牌、お供え物、盆飾り、提灯などを並べます。
初盆や新盆に白提灯を用意する場合、玄関やベランダの軒先、仏壇の近く、室内の見やすい場所などに飾ることがあります。
ただし、最近では住宅事情や安全面から、室内に置ける提灯やLED電池灯を使う家庭も増えています。
ローソク型の電池灯を使う場合は、電池の消耗に注意が必要です。
連続して点灯していると、思ったより早く電池が減ることがあります。お盆期間中に点灯する予定がある場合は、予備の乾電池を用意しておくと安心です。
初盆以降の盆飾りとは
初盆以降のお盆では、白提灯を毎年飾るのではなく、通常の盆提灯や盆飾りを使うことが多くなります。
お花、果物、精霊馬、そうめん、故人が好きだったものなどをお供えし、ご先祖様をお迎えします。
初盆のときに使った白提灯は、地域や宗派によって処分の仕方が異なります。
お焚き上げをする場合もあれば、菩提寺に相談する場合、仏具店に確認する場合もあります。
初盆の飾りや白提灯を片付ける時期・処分方法で迷う方は、こちらも参考にしてください。
初盆の法要準備もあわせて確認しておこう
初盆は、祭壇や盆棚を飾るだけでなく、法要の準備が必要になる場合もあります。
お寺への連絡、親族への案内、お布施や御膳料の準備、会食をするかどうかなど、早めに確認しておくと慌てにくくなります。
地域や家庭によって流れは異なるため、初めて初盆を迎える場合は、祭壇の準備とあわせて法要の段取りも確認しておきましょう。
初盆の法要準備や費用の流れを確認したい方は、こちらの記事も参考になります。
まとめ
初盆や新盆の祭壇は、お位牌、お供え物、盆飾り、盆提灯などを並べて、故人やご先祖様をお迎えするために整えます。
初盆では白提灯を用意することが多いとされていますが、実際には地域や宗派、仏具店の初盆セットによって、柄入りの提灯や華やかな祭壇飾りを使う場合もあります。
そのため、白提灯や白い布だけが唯一の正解と考えすぎず、菩提寺や地域の習慣、家族で準備できる形に合わせて整えることが大切です。
通常のお盆との違いは、初盆ならではの白提灯や初盆用の祭壇を用意することがある点です。
祭壇の大きさや飾り方に迷ったときは、まずは基本の配置を確認し、部屋の広さやお仏壇の位置に合わせて無理のない形で準備しましょう。


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