お盆が近づいて来ました。
初盆の準備としてお盆飾りの飾り方、初盆ならではの祭壇の飾り方、お盆飾りでなすやきゅうりで牛や馬をを作る理由や意味を知っておきたいところですよね。
そこで、初盆や新盆を迎えるにあたり盆飾りの飾り方。
一般的な盆棚・精霊棚の祭壇の飾り方や、なすやきゅうりを飾る意味を紹介していきます。
初盆・新盆のお盆飾りの飾り方について
初盆や新盆といわれるはじめて迎えるお盆のお盆飾りのの由来が分かれば分かりやすくなります。
先祖の霊をお迎えし供物などで先祖供養する日本の伝統行事
正式には、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)が元になっています。
故人の忌明け後に迎える最初のお盆が初盆(はつぼん・ういぼん)・新盆(にいぼん・あらぼん)となります。
お盆は、地域や家のしきたり、宗派などにより、さまざまな祀り方があります。
供物の内容や配置は違いがありますので、あくまでも一般的な例えとして参考にしてくださいね。
お盆の際に、ご先祖様をお迎えして祀る(まつる)棚を
初盆の精霊棚(しょうりょうだな・しょうれいだな)・盆棚(ぼんだな)などといい、それを仏壇の前に準備します。
盆棚のまつりかたは一段から三段さまざまですが、「真菰筵(まこもむしろ)」と呼ばれる敷物を敷いた祭壇を設けます。
ご本尊様とお位牌をお仏壇から出し、棚の上段(または奥の中央)の中央にはご本尊様、左右にはお位牌を安置して祀ります。
「真菰筵(まこもむしろ)」の代わりに白い布でもよいとされ、ご本尊様の代わりには、十三仏掛軸でもよいとされています。
その盆棚・精霊棚の四隅に葉のついた青竹を立て竹の上部にしめ縄を張ります。
盆棚には、行灯や仏前灯などの灯りと、盆花、生花、百味五果(野菜・果物)など故人の好物などの供物を供えます。
盆棚の前には、経机を用意しリンや、お線香を焚く香炉、ローソク立てなどを置きます。
また、供養膳には霊供膳を供えるのですが、盆棚を設けるのが難しい場合は仏壇に盆飾りを施す。
もしくは、仏壇の前や横に小さな机を置いて白い布をかけたものに盆飾りをするでも構いません。
初盆・新盆の祭壇の飾り方と配置について
初盆の祭壇の飾り方のなかで配置が気になりますよね。
精霊棚や盆棚に敷く「真菰筵(まこもむしろ)」とは、別名ハナガツミと呼ばれるイネ科の植物です。
川辺や湖、沼地に生息するもので、人の背丈ほどに成長します。
それを乾燥させると、い草のような良い香りを放ちます。
これは、諸説ありますが、お釈迦様が、まこもで編んだ寝床に病人を寝かせて治療されたといわれていることから、病気平癒に導き、邪気払いにもなるため盆棚の下に敷かれるようになった。
お盆の蒸し暑いときに、御精霊様に青々とした真菰筵(まこもむしろ)に乗り涼をとっていただこうという心遣いでもあるといわれます。
笹竹を四隅に用意し、しめ縄を張るようになったのは、結界を張るためといわれています。
結界とは、一般的に神社仏閣における聖なる場所と俗なる場所を分ける境目ということになります。
こうして、界を結ぶことで、空間を内と外に分け、内側は聖域、外側は俗域と場所を限定したもので仏式の葬儀では幕、神道ではしめ縄をいいます。
分かりやすい身近な例では、暖簾もそのひとつです。
往来と店との頻りになっていますよね。
その結界に使った縄には、ほおずきや昆布やワカメ、稲穂、トウモロコシなどを逆さ吊りに吊り下げるのですが、お盆の元となった盂蘭盆会の逆さ吊りを意味します。
ほおずきは、精霊が迎え火や提灯の灯りを頼りに帰ってくることから盆提灯に似ていること、また、農作物が不作だった時代には鮮やかな赤のほおずきをお供えすることでお供え物の不足を補う意味もこめられていたそうです。
さらに、真菰筵(まこもむしろ)の上には
水の子という、洗った米と、きゅうりとなすを細かく刻んだものを仏教において重要な意味をもつ蓮の葉にのせてお供えします。
水の子は、諸説あるのですが、すべての霊に食べ物が行き届くようにという願いが込められています。
他にも百味五果といっって新鮮な野菜、果物のご馳走などをお供えします。
百味とは、色んな種類のたくさんのおいしいものという意味で団子やぼた餅、そうめんなどとなります。
五果とは、瓜、茄子、麺、鰻、餅の五種類のことをいます。
精霊花には、キキョウやハギなどを用いますが、よく聞く「ミソハギ」と呼ばれる所以は、ハギに似ていて禊ぎに使われていたことから「ミソギハギ」と呼ばれていたのが「ミソハギ」となった説が有力です。
盆花(ぼんばな)は、盆花は、盆棚(精霊棚)に置く蓮の花飾りです。
一般的に紙にアルミ箔を貼り合わせた高貴な色とされる金色で作られていることが多く、花の形や葉の向きを手で曲げて調整できるもので一対を飾ります。
盆花はお盆の期間だけの飾りものですが、1年間飾り、次のお盆に新しくするという地域もあります。
仏教では、蓮の花が数多く使われていますが、蓮は泥に根を張り泥の中でもたくましく育ち水を越えてはやがて水面に顔を出し大きくきれいな花を咲かせます。
仏教では、この泥を私たちが生きている世の中に例えられます。
そして最も大事なのは
あか水です。
深鉢(どんぶりなど)に清浄な水を入れます。
これを、先ほどの「水の子」と呼んだ、洗った米と、きゅうりとなすを細かく刻んだものをひとつまみ入れ、ミソハギの小枝を浸し御精霊様に注ぎ拝みます。
1つずつ揃えると大変ですが、このようなセットでも販売されているのでセットで購入したりするのもおすすめです。
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一つずつ揃える場合でも、上記のように飾り方を参考にしながら揃えていくと良いかも知れません。
お盆飾りのなすときゅうりの意味
お盆飾りといえばなすの牛とときゅうりのうまです。
精霊馬・精霊牛(しょうりょううま・しょうりょううし)
盆棚にお供えするきゅうりとなすをを使用します。
これは、ご先祖様の送り迎えの大事な乗り物である、茄子の牛とキュウリの馬は、お盆の風物詩にもなっていますよね。
一般的には、キュウリの馬でご先祖様のご精霊様が一刻も早く家に帰って来られるための速い乗り物が昔は馬だということもあり、少しでも早く来て欲しい。
帰りは、足の遅い茄子の牛で、ご先祖様のご精霊様にゆったりゆっくりと帰ってもらうためという気持ちが込められたの乗り物です。
キュウリの馬には、素麺などの土産の荷物を乗せて帰るともいわれています。
作り方は、キュウリやナスに
「おがら」や割り箸で足をつけます。
「おがら」は迎え火でも使う、麻の皮をはぎとった茎です。
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お盆の時期には、スーパーマーケットや仏具屋さんで販売されています。
他にも、真菰筵(まこもむしろ)や藁(わら)で作られた精霊馬や精霊牛も、まこもセットとしてよく売られていますので茄子やきゅうりで作るより簡単です。
初盆の精霊棚の飾り方の画像や見本はコチラ
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まとめ
初盆・新盆という初めてのお盆飾りの飾り方や由来を紹介しました。
お盆飾りのなかでも、なすときゅうりを使った精霊馬と精霊牛は自分で作れるので作りやすいですよね。
とはいえ初盆の祭壇の飾り方に必ずこうしなければならないということではありません。
一般的な盆棚の飾り方を紹介しましたが、地域やご家庭で多種多様だと思います。
それぞれの家庭で引き継いできた文化や地域の風習など、お盆を迎えることで今は亡きご先祖様のご精霊様が生家に戻ってきてくださいます。
「どのようにお迎えしようか、どのようにおもてなししようか」と心を寄せ合いまごころを込めたご供養ができるといいですね。
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