法要のお返しの時期とお中元の時期が重なると、「香典返しを送ったばかりなのに、さらにお中元も送っていいの?」と迷ってしまいますよね。
とくに、ご家族を亡くされて四十九日や忌明けの時期と夏の挨拶が重なると、心身ともに慌ただしく、例年通りのご挨拶が遅れてしまうこともあると思います。
法要のお返しとお中元・暑中見舞い・残暑見舞いは、目的が違うため、基本的には別のものとして考えて大丈夫です。
ただし、忌中の場合や相手との関係によっては、時期を少しずらしたり、添え状で事情を伝えたりするとより丁寧です。
この記事では、法要のお返しとお中元・暑中見舞い・残暑見舞いが重なったときの考え方、失礼になりにくい贈り方、そのまま使いやすい挨拶文の文例を紹介します。
法要のお返しはいつ贈るのが基本?
法要のお返しは、葬儀や法要でいただいた香典・お供え・お心遣いへのお礼として贈るものです。
一般的には、四十九日法要を終えたあとに、無事に忌明けを迎えたご報告を兼ねて香典返しや満中陰志を贈ります。
初夏にご家族を亡くされた場合、四十九日法要を終えてお返しを準備する時期が、ちょうどお中元や暑中見舞い・残暑見舞いの時期と重なることがあります。
喪主名で「無事に法要を終えました」と伝える香典返しと、自分自身の名前で日頃の感謝を伝えるお中元や夏の挨拶。
この2つの時期が重なると、「立て続けに送って失礼ではないか」「どちらか一方にした方がいいのではないか」と戸惑いやすいものです。
まずは、それぞれの意味を整理して考えてみましょう。
法要のお返しとお中元・暑中見舞いは目的が違う
時期が重なったときに大切なのは、それぞれの贈り物が持つ目的の違いです。
- 法要のお返し:葬儀や法要でお世話になったことへのお礼と、忌明け・法要を終えた報告
- お中元:日頃お世話になっている方へ、感謝の気持ちを伝える夏の挨拶
- 暑中見舞い・残暑見舞い:暑い時期に相手の体調や近況を気づかう季節の挨拶
このように目的が違うため、法要のお返しとお中元を、必ず一つにまとめなければいけないわけではありません。
ただし、相手に気を遣わせたくない場合や、香典返しを送った直後で立て続けになる場合は、無理に例年通りのお中元を送らず、暑中見舞いや残暑見舞いの挨拶状にとどめる方法もあります。
迷ったときは、法要のお返しを優先し、お中元や夏の挨拶は忌明け後に時期を見て送ると安心です。
喪中でもお中元を送っていい?
自分が喪中のときにお中元を贈ること自体は、マナー違反ではありません。
お中元はお祝いではなく、日頃の感謝を伝える季節の挨拶だからです。
ただし、四十九日が明ける前の忌中であれば、すぐに贈らず、忌明けを待ってからにする方が落ち着いた印象になります。
- 忌中の場合:無理に急がず、忌明け後に贈る
- お中元の時期を過ぎた場合:暑中見舞い・残暑見舞いとして贈る
- かなり遅れた場合:品物ではなく、挨拶状やお礼状で気持ちを伝える
お中元の時期は地域によって異なりますが、一般的には7月上旬から7月15日ごろ、地域によっては8月15日ごろまでが目安とされます。
時期を過ぎた場合は、表書きを「暑中御見舞」「残暑御見舞」などに変えて贈ると自然です。
法要のお返しと夏の挨拶が重なったときの考え方
法要のお返しとお中元・暑中見舞いが重なった場合は、相手との関係や、相手が葬儀や法要に関わっているかどうかで考えると分かりやすくなります。
葬儀や法要に参列された方へ
葬儀や法要に参列された方には、まず法要のお返しを優先します。
香典返しや満中陰志を送った直後に、さらにお中元を送ると、相手に気を遣わせてしまうこともあります。
例年お中元をやり取りしている相手であれば、忌明け後に暑中見舞い・残暑見舞いとして、遅れたお詫びを一言添えて贈ると丁寧です。
葬儀に参列されていない方へ
葬儀に参列されていない方や、まだ不幸を知らせていない相手には、夏の挨拶の中で近況として伝えることもあります。
ただし、あまり重くなりすぎないように、必要な範囲で簡潔に書くとよいでしょう。
中陰見舞いやお供えをいただいた方へ
四十九日までの間に中陰見舞いやお供えをいただいた方には、法要のお礼としてのお返しを優先します。
この場合、お中元を無理に重ねる必要はありません。
季節の挨拶を添えたい場合は、法要のお礼状や添え状の中で、暑さを気づかう一文を入れると自然です。
相手も喪中の場合や、お中元をいただいた場合
自分だけでなく相手も喪中である場合や、喪中の相手からお中元が届いた場合は、少し迷いやすいですよね。
相手も喪中の場合のお中元の考え方や、喪中先から届いたお中元へのお礼状については、こちらで詳しく整理しています。
法要のお返しと残暑見舞いを兼ねる添え状文例
ここからは、法要のお返しや季節の挨拶が夏に重なったときに使いやすい文例を紹介します。
そのまま写すのではなく、亡くなられた方との関係や、相手との距離に合わせて少し調整してください。
香典返しと夏の挨拶を兼ねた文例
残暑お見舞い申し上げます。
○○様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたび、父○○の葬儀に際しましては、ご多用中にもかかわらずご会葬を賜り、またご丁寧なお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、四十九日の法要を滞りなく営むことができました。
つきましては、供養のしるしとして心ばかりの品をお送りいたします。
どうぞお納めいただければ幸いに存じます。
残暑厳しい折、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
お中元が遅れたことを添える文例
残暑お見舞い申し上げます。
平素より何かとお心にかけていただき、ありがとうございます。
このたびは身内の不幸により取り紛れ、例年のご挨拶が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
遅ればせながら、季節のご挨拶として心ばかりの品をお送りいたしました。
ご負担にならない範囲で、お納めいただけましたら幸いです。
残暑厳しき折、どうぞお身体を大切にお過ごしください。
中陰見舞い・お供えをいただいた方への文例
残暑お見舞い申し上げます。
○○様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは、四十九日までの間にご丁寧なお供えをいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、無事に法要を終えることができました。
ささやかではございますが、お礼の品をお送りいたしました。
どうぞお納めいただければ幸いです。
暑さ厳しき折、くれぐれもご自愛くださいませ。
文例を調整するときのポイント
文例を使うときは、自分の立場や相手との関係に合わせて言葉を調整しましょう。
- 喪主として送る場合は、法要を終えた報告を中心にする
- 喪主ではない立場で送る場合は、自分個人からの季節の挨拶として書く
- 葬儀に参列されていない方には、報告が遅れたことを短く添える
- メールで送る場合は、件名を「残暑見舞いのご挨拶(氏名)」などにする
香典返しや法要のお返しは地域や家の考え方によって違いもあります。
迷う場合は、親族や葬儀社、百貨店・ギフト店の担当者に確認すると安心です。
通常の暑中見舞い・残暑見舞いの返事を書く場合
この記事では、法要のお返しと夏の挨拶が重なった場合の考え方を紹介しています。
通常の暑中見舞いの返事や、目上の人への文例を確認したい場合はこちらをご覧ください。
残暑見舞いの時期や文例を確認したい場合はこちらも参考になります。
まとめ
法要のお返しの時期とお中元・暑中見舞い・残暑見舞いの時期が重なった場合は、それぞれの目的を分けて考えると整理しやすくなります。
法要のお返しは、いただいたお心遣いへのお礼と法要を終えた報告です。
一方で、お中元や暑中見舞い・残暑見舞いは、日頃の感謝や季節の挨拶です。
ただし、忌中であれば急がず、忌明け後に時期を見て贈る方が安心です。
時期が遅れた場合は、残暑見舞いとして遅れたお詫びを一言添えれば、相手にも事情が伝わりやすくなります。
悲しみの中で、法要のお返しや季節の挨拶まで気を配るのは大変なことです。
無理に完璧な形を目指さず、相手への感謝と気遣いが伝わる言葉を選んでみてください。


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