Firefoxはよくできたブラウザなのですが、時々、不具合に巻き込まれることもあります。
ページ内の検索ができなくなったり、特定のショートカット・キーが効かなくなったり…。
ここではそんなFirefoxの不具合に出会ったときに、どう対処すればいいか、ご紹介したいと思います。
Firefoxで検索窓から検索できない場合
ページ内検索でもWeb検索でも良いのですが、Firefoxが言うことをきいてくれない、挙動が不安定、ということになる時。
そう言った場合の対処法ですが、実際には、Firefoxの不具合全般の対処法となります。
パソコンを再起動する、Firefoxを再起動する、と言った基本的な作業を行っても不具合が発生するとしましょう。
その場合の、不具合の原因を特定する手順は以下の通りになります。
1. FirefoxのCookie とキャッシュを消去しても不具合が起きるか確認する。
2. Firefoxをセーフモードで起動しても不具合が起きるか確認する。
3. Firefoxを再インストールしても不具合が起きるか確認する。
4. Firefoxをリフレッシュしても不具合が起きるか確認する。
5. Firefoxのプロファイルを新たに作り直しても不具合が起きるか確認する。
6. コンピュータをセーフモードで起動してもFirefoxの不具合が起きるか確認する。
(Windowsの場合)
全てをここで説明すると膨大な量になってしまいますので、ここでは、2つ目の、「Firefoxをセーフモードで起動しても不具合が起きるか確認する」を見ていきます。
筆者の経験上、この手順で不具合を特定できる可能性が最も高いからです。
もちろん「Cookie とキャッシュを消去」も省くべきではないのですが、でもまぁ、これは気休めに近いですね…。
2.Firefoxをセーフモードで起動しても不具合が起きるか確認する
Firefoxのセーフモードは、全ての拡張機能を無効にするなど、まっさらな状態でFirefoxを起動します。
このモードで不具合が起きなければ、不具合の原因は、かなり絞り込まれます。
セーフモードで起動する方法はいくつかありますが、ここでは既にFirefoxを起動させた状態からセーフモードで再起動させる方法を紹介します。
1. Firefox画面の右上のメニューボタンをクリックします。
2. 開いたメニューから「ヘルプ」をクリックします。
3. ヘルプ・メニューから「アドオンを無効にして再起動」をクリックします。
4. 確認画面が表示されるので「再起動」をクリックします。
5. いったんFirefoxが終了した後、セーフモードのダイアログが表示されるので「セーフモードで起動」をクリックします。
6. Firefoxがセーフモードで再起動するので、問題となる動作で不具合が起きるか確認します。
(セーフモードの時の表示は拡張機能のアイコンが無いなどの違いがあります。)
7. 状況を確認できたら、Firefoxを終了し、通常の方法で起動すれば、セーフモードでない通常の状態で起動します。
セーフモードで起動しても問題が発生するようなら、前項の「3. Firefoxを再インストールしても不具合が起きるか確認する」以降を順に行い、不具合の発生する原因を特定することになります。
その際の手順については、以下のFirefox公式サイトの手順を参照してみてください。
・基本的なトラブルシューティング:公式サイト
また、パソコンをセーフモードで起動させる方法は以下のマイクロソフト公式サイトに記述されています。
・Windows 10 のセーフモードで PC を起動する:公式サイト
セーフモードで問題が発生しないなら、さらに原因を絞り込んでいくことになります。
セーフモードで不具合が起きない場合の原因特定方法
セーフモードで問題が発生しなければしめたもので、原因は次の三つに絞られたことになります。
1.ハードウェアアクセラレーションが問題を起こしている
2.テーマが問題を起こしている
3.拡張機能が問題を起こしている
簡単にできるものから見ていきましょう。
1. ハードウェアアクセラレーションをオフにする
1-1. メニューボタンをクリックして表示されるメニューから「オプション」をクリックします。
1-2. 表示されたオプション画面が「一般」でなければ左の「一般」タブをクリックして「一般」の画面にし、画面を下の方にスクロールさせます。
1-3. 「パフォーマンス」の項にある「推奨のパフォーマンス設定を使用する」のチェックを外します。
1-4. 「ハードウェアアクセラレーション機能を使用する(可能な場合)」のチェックを外します。
1-5. メニューボタンをクリックし、メニューの一番下の「終了」でFirefoxを終了させます。
再度Firefoxを起動し、問題が発生しないようならば、原因はグラフィックドライバーと思われます。
以下のサイトの手順を参考にグラフィックカードのドライバーを更新するか、ハードウェアアクセラレーションをオフにしたまま使用します。
・グラフィックドライバーを更新してハードウェアアクセラレーション機能と WebGL を使用する:公式サイト
問題が発生するようならハードウェアアクセラレーションをオンに戻し、次の「2. テーマを標準に戻す」を試します。
2. テーマを標準に戻す
2-1. メニューボタンをクリックして表示されるメニューから「アドオン」をクリックします。
2-2. アドオンマネージャーの画面が開くので、左のタブ項目から「テーマ」をクリックします。
2-3. 「デフォルト(標準設定のテーマです)」の項目の右に「有効化」と言うボタンがあればそれをクリックします。
ここで、「デフォルト」の項目の右に「有効化」と言うボタンがなければ、すでに標準のテーマになっていますので、特に何もする必要はありません。
再度Firefoxを起動し、問題が発生しないようならば、それまで選択されていたテーマに何らかの問題があったということになります。
そのテーマを使用するのをやめるか、テーマの作成者に連絡をとり修正を希望するなどします。
すでに「デフォルト」になっていたり、「デフォルト」に戻しても問題が発生するようなら、次の「3.拡張機能を無効にする」を試します。
3. 拡張機能を無効にする
3-1.メニューボタンをクリックして表示されるメニューから「アドオン」をクリックし、アドオンマネージャーの画面の左のタブから「拡張機能」をクリックします。
3-2.導入されている拡張機能の一覧が表示されるので、右側のボタンの中から「無効化」をクリックします。(※)
3-3.Firefoxを再起動して、不具合が起こるか確認します。
※ここですべての拡張機能を無効化しても良いのですが、数が多いと、問題を起こしている拡張機能の絞り込みが大変です。ですので、ここでは「半分ずつ」無効化・有効化をしていく方法をおすすめします。
例えば、まず上半分の拡張機能を無効にしてFirefoxを再起動します。
それで不具合が発生するなら、無効化していない残りの半分に問題が有ることになりますし、不具合が発生しないなら、逆に無効化した半分の中に問題が有ることになります。
このように「半分ずつ」を繰り返していき、問題を起こしている拡張機能を特定するのです。
問題を起こしている拡張機能が特定できたら、その拡張機能の更新を試します。
3-4.アドオンマネージャーの拡張機能が表示されている画面で、「アドオンツール」ボタンをクリックします。
3-5.「今すぐ更新を確認」をクリックします。
問題の拡張機能が更新されたら、有効化して、問題が解決しているか確認します。
更新されないか、問題が解決しない場合は、その拡張機能の使用をやめるか、あるいは不具合があるまま使い続けるか、を選択することになります。
似たような機能を持つ別の拡張機能が見つかれば、そちらに乗り換えるのも良いでしょう。
Firefox検索窓で使えるショートカットキー
検索関連のショートカットキーをご紹介しましょう。
・表示されているページ内での検索
検索窓の表示 [Ctrl]+[F] → [Ctrl]キーを押しながら[F]のキーを押します。
Macintoshの場合は[Ctrl]は[⌘]です。以下同様です。
検索窓を閉じる [Esc] →検索窓にフォーカスがあり文字入力可能な状態の時
検索窓で検索文字を設定した後、ページ内の次の検索文字を検索 [F3] または[Ctrl]+[G]
同様にページ内の前の検索文字を検索 [Shift]+[F3] または[Shift]+[Ctrl]+[G]
クイック検索でテキストを検索 [/]
クイック検索でリンクを検索 [‘] →この時は、リンクのあるテキストの検索になります。
クイック検索窓を閉じる [Esc] →クイック検索窓にフォーカスがあり文字入力可能な状態の時
※クイック検索は、検索して数秒後に自動で検索窓が閉じます。
また、通常のページ内検索同様、[F3]などのショートカットキーが使用できます。
・Web検索
画面上部の検索バー(アドレスバーを兼ねています)にフォーカスを移す [Ctrl]+[K] または[Ctrl]+[E]
検索エンジンの切り替えや追加をするメニューを表示 [Alt]+[↑] または [Alt]+[↓] または[F4] →いずれも検索バーにフォーカスがあり文字入力可能な状態の時
Firefoxでショートカットが効かない時の対処法
あえて別項を立てましたが、この場合も、「検索窓から検索できない場合」と同様のことを行い、不具合の原因を特定することになります。
Firefoxの場合、拡張機能が悪さをしている可能性は結構高いので、やはり一度セーフモードで起動して不具合が起きるかどうかを確認するのが基本となるでしょう。
また、「Firefoxをリフレッシュ」や「Firefoxのプロファイルを新たに作り直し」の作業で、プロファイルの場所を知りたい場合は、アドレス・バーに「about:profiles」と入力するとプロファイル管理画面になります。
まとめ
Firefoxでの検索関連の不具合の原因を特定する方法を中心に、検索のためのショートカットキーなども合わせてご紹介しました。
不具合の特定はなかなか根気のいる作業ですが、一つ一つ段階を踏んでいけば特定できる可能性は非常に高いです。
100%特定できます、と、言えないのは、パソコンの不具合はまれに複雑な原因が組み合わさっている事があるからです。
どうしてだめな場合はパソコンのリカバリという手もありますが…。
そうなる前に原因が特定できることを祈りましょう。
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