夏の季節の挨拶状として出すのが暑中見舞いですが、そのあと残暑見舞いも両方送るものなのでしょうか。
お中元やお歳暮はどちらも同じ人に送るのだから、もしかして暑中見舞いを出したあと、同じ人に残暑見舞いも出した方が良いのかと迷いますよね。
そもそも、暑中見舞いと残暑見舞いの違いや、その書き方や出し方の疑問にお応えします。
さらに暑中見舞いや残暑見舞い両方に使えるお得なはがきを紹介します。
暑中見舞いと残暑見舞いを両方送る?
暑中見舞いや残暑見舞いとは、暑い時期に、相手の健康を気遣いながら、自分の近況を報告する夏季の挨拶状です。
結論からいうと、暑中見舞いと残暑見舞いを両方は送りません。
どちらか一つだけを送ります。
一般的には暑中見舞いを出しますが、南北に長い日本ですので北と南の地域では気候が大きく違ってきます。
相手に届く頃の暑さに合わせて送ったり、少し遅れてしまった時には残暑見舞いとしたりで対応するのが良いでしょう。
そこで、暑中見舞いと残暑見舞いの違いを知っておきましょう。
暑中とは、暦のうえの二十四節気の「小暑(しょうしょ)」と「大暑(たいしょ)」の期間をいうため、この時期の見舞い状を「暑中見舞い」といいます。
また、梅雨が明けた後の、夏の土用(立秋前の18または19日間)の期間に送るといった慣わしもあります。
残暑とは、暦のうえの二十四節気「立秋(りっしゅう)」を迎えたら、まだまだ猛暑が続いていたとしても、「残暑」にあたるため、暑さの度合いに関係なく「残暑見舞い」とするのです。
季節の贈り物に例えると、夏がお中元で、冬がお歳暮ですね。
季節の挨拶状は、夏が暑中見舞い(残暑見舞い)で、冬が年賀状といった感じでしょうか。
暑中見舞いと残暑見舞いの書き方と出し方の注意
暑中見舞い・残暑見舞いのどちらになるか気を付けるには、相手に届く時に暦のうえで「立秋」になっているかいないかです。
年賀状のように、慌ただしい年末に「元旦に届けるため」の投函の制約がないので出し方に迷いがでますよね。
残暑見舞いとなるタイミングは、カレンダーなどで二十四節気の「立秋」だけを意識して余裕を持って言葉を記して出しましょう。
暑中見舞いと残暑見舞いで注意しなければならない表現としては、挨拶文だけではありません。
「暑中お見舞い申し上げます。」
「残暑お見舞い申し上げます。」
この違いは、もちろんですが最後に付ける時候の言葉です。
「20○○年 盛夏」などでしめくくるのは暑中見舞いだけです。
残暑見舞いになると、時候の言葉が「晩夏」や「立秋」などに変わるので気をつけたいですね。
そしてこれは、どちらにも共通していえることですが、相手の健康を気遣う言葉でよく使われる「自愛」という言葉。
「どうぞ、お身体ご自愛くださいませ」などと書くのは厳密に言うと間違った表現になります。
そもそも「自愛」には、身体や健康といった意味が含まれているため「お身体ご自愛ください」は同じ言葉の繰り返しである重複表現となるのです。
正しく「自愛」を使う一文はこう。
「どうぞ、ご自愛くださいませ」
「どうぞ、ご自愛のほどお祈り申し上げます。」
などになります。
暑中見舞いと残暑見舞いのはがき
毎年6月1日より、日本郵便から暑中見舞い・残暑見舞い用の郵便はがき「夏のおたより郵便葉書・かもめ~る」の発売が開始されます。
毎年人気の絵柄入りが2種類、無地、インクジェット紙などもありますよ。
年賀状同様くじ付きで、現金などが当たる可能性もあるので貰った方もちょっとした楽しみになるかもしれません。
年賀状に比べると暑中見舞い状が送られる枚数が少ないため、印象にも残り、心に届く挨拶状になるはずです。
メールやSNSなどで手軽にコミュニケーションがとれる時代だからこそ両親や祖父母、お世話になった方、恩師や先輩へ心遣いやお見舞いの気持ちを温かみのあるメッセージを添えて送りたいですね。
書き方の文例はコチラ>>
暑中見舞いと残暑見舞いを両方兼ねた書き方や違いと文例
まとめ
手紙を書くという行為自体、年々少なくなってきています。
そんな時代だからこそ、相手への感謝の気持ちを文章にすることで自分も気持ちが整理できます。
受け取った相手が喜んでくれる人がいる幸せをかみしめたいですね。
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