お正月を迎える準備と言えば、家や神棚の大掃除、お餅やおせち料理の用意、お正月飾りの購入。
お正月飾りにも種類があり、しめ飾り、鏡餅、門松など、地域や各家庭で違いが見られます。
なかでも餅花など地域により、紅白の餅や団子がついた餅花(もちばな)や、米の粉を丸めて繭に見立て柳の枝などにつけるまゆ玉などもあります。
とても可愛らしく、飾るだけで部屋が明るくなります。
最近では、100均で色んなものが手に入るためお正月飾りをハンドメイドでという方もいるでしょう。
華やかなピンクと白の餅花はがしめ飾りと一緒に売られていることは、地域にもよりますが、少ないですよね?
簡単に自分で餅花は作ることができるので、このお正月は、餅花やまゆ玉を自分で作って飾ってみませんか?
餅花、まゆ玉の意味、そして作り方と飾り方までを紹介したいと思います。
正月飾りのまゆ玉を枝に飾るのはいつからいつまで?
お正月飾りの繭花を飾るのはいつからいつまで飾るのでしょうか。
縁起物の飾りのひとつ、繭玉飾り(まゆ玉飾り)の風習がある地域は、特に関東以北で多いようです。
繭玉とは
日本のお正月(一部地域)、特に小正月に飾られる繭玉飾りとも言われる餅花の一種です。
まゆ玉飾りとは、米の粉を練って蒸して丸め、まゆの形に似せたものを、柳や樫、水木、梅などの木の枝にさして、養蚕や農作物の豊作を祈願する為に作られたものです。
木の枝に多くの餅や団子をつけたお正月の飾り物をstrong>繭玉(まゆだま)は、餅花(もちばな)とも呼ばれています。
繭玉やや餅花意外にも、各地域でさまざまな名前や飾り方があります。
たとえば、
- 稲の花(いねのはな)長野県
- 花餅(はなもち)岐阜県
とも呼ばれます。
餅や団子の色も以前は紅白が主流でしたが、地域によっては多くの色を使ってカラフルに仕上げたものが多くなっています。
繭玉を飾る意味
かつて、絹産業が盛んで日本を支える産業の1つでした。
絹と言えば、蚕(かいこ)の繭からできるわけです。
養蚕業を営む農家も数多くあり、新しい1年の養蚕がいかに順調に進むか、ということがとても重要でした。
養蚕がより順調に、絹産業がより栄えることを祈って、神棚やその近くに飾られたそうです。
ただし、現在では養蚕業を営む農家はなくなり、養蚕業の繁盛を祈る本来の意味が農作物の豊作を祈る行事として、今でもまゆ玉飾りが残っています。
繭玉・餅花はいつからいつまで飾るのか
また、まゆ玉飾りは、小正月(こしょうがつ)に飾るのが一般的です。
餅花が飾られることで小正月のことを花正月とも言われています。
小正月は、1月15日、もしくはその前後14日から16日の3日間を指しています。
1月1日に年神様をお迎えして新年の家内安全などを祈る大正月に対して、小正月では、その年の農作物の豊作を願う行事です。
お正月の三が日が終わると次の小正月に向けて餅花・繭玉飾りを飾りましょう。
しかし、現在では正月飾りの1つとして1日から他の正月飾りと共に飾る地域もあります。
正確に餅花をいつからいつまで飾る決まりはないため、お正月飾りとともに準備し飾るのが最近です。
香川県などでは、お雛様のひな祭りに菱餅と同様に餅花が飾られることもあります。
地域によっては、餅花やまゆ玉を飾らない所も多いので、見たことがないという方もいるかもしれないですね。
有名なところでいうと、浅草にある浅草寺や仲見世などで見かけるこのようなものが繭玉飾りや餅花です。
お正月に餅花を飾る意味と繭玉の違いと由来・食べ方まで
お正月に餅花を飾る意味と繭玉との違いはまゆ玉飾りをする前説の通りですが、繭玉と餅花の由来や食べ方を紹介します。
餅花とは、小さく切った紅白の餅や団子を、柳や榎などの木の枝に刺し、稲の穂に見立てて、五穀豊穣を祈って飾られました。
養蚕業が盛んだった地域では、この餅や団子をまゆの形に変化させたようです。
餅花もまゆ玉飾りと同じく、小正月に飾られるのが一般的でした。
餅花は、小正月が過ぎれば、もぎ取って自宅で焼いて食べます。
あるいは、とんど焼き(左義長:さぎちょう)にもちばなを持っていき、その場で枝ごとを炎で炙って焼き、もぎってそのまま食べたりします。
縁起物なので、その餅を食べることによって、さらに1年の無病息災を祈ることが出来ると言われています。
味付けはほとんどされていませんが、ほんのり甘くて、目の前の炎で焼いたお餅の味は、格別かもしれませんね。
正月飾りの餅花の作り方レンジで簡単!羊毛フェルトでも作れます
正月飾りの餅花・繭玉飾り、舞玉しだれの作り方を紹介します。
実際に餅花を作ってみたい方、参考に作ってみてくださいね!
餅花の作り方
【材料】
・しだれた柳(木の枝で代用も可)・・・1本
・袋入りの丸餅(白色)・・丸餅3~6個くらい
・食紅・・・耳かき約1杯
・割り箸・・・1膳
【餅花の餅の作り方】
1)食紅耳かき約1杯分を小皿に取り、水を1滴たらす。
2)丸餅の袋にもおそらく記載のある方法でお餅を柔らかくする。
鍋にお餅を入れ、お餅がかぶるくらいの水で火にかける。
沸騰後、弱火にしてさらに2分加熱する。
3)お皿に2)のお餅を置き、1)の3分の1程の食紅を入れて、力強く混ぜる。
お餅は1個ずつ染めるとやりやすいです。
固くなり、混ぜにくくなれば、その都度電子レンジで15秒熱して柔らかくする。
【餅花飾りの作り方】
4)人差し指1関節分くらいのお餅をちぎり、丸めて柳の枝に巻き付けていく。
乾燥して取れてしまわないように、巻き付けた部分はしっかりならして外れないようにしておく。
5)好きな部分に紅白のお餅をつければ完成。
柳の枝の先が2つや3つにわかれている場合は、1番太い枝を残し、残りははさみで切ると見栄えがよく、お餅もつけやすくなります。
食紅をこの日の為に買うのはもったいないなと思う方は、スーパーなどで紅白の丸餅が手に入れば簡単に出来ますよ。
そして、毎年わざわざ作るのは大変かもしれないな、という方には、毎年使えるように羊毛を使った餅花、まゆ玉飾りなどもおすすめです。
羊毛を使った餅花やまゆ玉飾りの作り方
【材料】
・羊毛フェルト(お好きな色何種類か)
・ワイヤー(枝に見立てて緑色でも、白色でも、お好きな色でOK)
・フェルティングニードル
【作り方】
1)羊毛フェルトを適量取り出し、手で簡単に丸める。
最終的にしたい餅花、まゆ玉より1回り大きいサイズに丸めるとOK。
2)フェルティングニードルで360度まんべんなくチクチク刺し、程よい固さにする。
3)ワイヤーを、しだれた柳のようになるよう数本、お好きな長さにカットする。
4)3)で丸めた羊毛フェルトをワイヤーの枝にさしていき、餅花、まゆ玉飾りになるように色合いなど決めてさせれば完成。
羊毛で作ったこちらの餅花であれば、毎年飾りものとして使用できるので、愛着も湧き、お好きな飾り方が出来ますね。
まとめ
正月飾りのまゆ玉飾りは、小正月に餅花を飾り五穀豊穣を願う意味がありました。
寒い冬の枝に紅白の餅花が咲き、その餅花にたくさんの人が祈りを込めていました。
正月飾りの一環で、三が日を過ぎたらお餅で餅花の作り方を参考に手作りしてみてください。
飾ったあとは是非、とんど焼きなどで焼いて食べて無病息災を願うのを忘れずに。
1年の感謝の気持ちと新年の目標や願いを、改めて心に誓うきっかけとしてお正月飾りを続けていきましょう。
今まで餅花や、まゆ玉を飾っていなかった、という方も、これをきっかけに1度飾ってみてくださいね。
それだけで、一気に新春らしさが生まれるかもしれませんよ!
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