近くに住んでいた身内の栄転が決まり、お餞別を贈りたいと思ったとき、上司や同僚などの相場は分かっても、身内に贈るお餞別の相場っていくらくらいか迷いませんか?
身内に贈る餞別の相場や、餞別に使うのし袋の種類と表書きの書き方までを紹介します。
餞別を身内からの相場や金額は?
上司や同僚、部下などの餞別はなんとなく分かったり、集めるお金が決まっていたりして、特に困らないかも知れません。
しかし、身内となれば話は別で、例えば義理の兄などの栄転が決まった場合、身内だからこそいくらくらいお餞別(おせんべつ)として包めばいいのか分からなくなりますよね。
上司などに、お餞別を贈る場合は現金は避けた方がいいと言われますが、身内や親族なら、引っ越し前や引っ越し後にも自由に使える現金は失礼にはなりません。
身内や親族の場合は、職場と違って部や課などでとりまとめてもくれないので困りますが、こういう事には、ありきたりですが「いくらです」といった決まりはありません。
身内の栄転祝いやお餞別は、栄転先にもよるかも知れませんが、親族や身内なら10,000円前後が一般的な相場です。
もっと細かく分けてみると、兄弟姉妹は5,000円~10,000円。親からは10,000円~30,000円といわれていますが、要するに自分の出来る範囲でしてあげたいと思う金額で大丈夫です。
餞別は、基本的にお返しが不要な贈り物です、気持ちよく贈れる金額を「元気で頑張ってね」という気持ちに乗せて贈りましょう。
贈る時期は、正式に移動が決定したと聞いた時点から、引っ越しの一週間前などの忙しくなる前に渡すのが一般的です。
お餞別は、特に身内や親族からしなければいけないものではありません。気持ちを込めて贈ることが一番大切なので、お金やプレゼントを贈るときも直筆のメッセージなどを添え書きして贈ると喜ばれますよ。
餞別ののし袋の種類や水引は?
お餞別に使用するのし袋ですが、お餞別用の祝儀袋というのはありません。
そのため紅白の水引に熨斗のついたのし袋を使用します。よく「白い封筒でも良い」とマナー本などにありますが、これは私見ですが、遠くの地に移動になることを、本人が喜んでいるかどうか分からないからではないかと思っています。
白い封筒の場合は、郵便番号欄のないものの万能封筒のことです。
金額が1万円以下なら、水引や熨斗があらかじめ印刷されているのし袋でも構いません。
遠方に移動や転勤となれば、役職がそのままだとしても栄転ととらえて贈ることが望ましいでしょう。
紅白の水引は、花結びといわれる蝶結びが全国的に使われます。
引っ張るとほどけることから何度あってもいい御祝いに使われるのが蝶結びですので、栄転祝いにはふさわしいですよね。
ただ、関東と関西で違うのが、あわび結び(あわじ結び)の水引です。
関東では、あわび結び(あわじ結び)は結び切りとして使用されるので、お餞別に使用することはないですが、関西では結び切りよりも広い範囲のお祝い事に使われるのでお餞別や栄転祝いに使用するのは問題ありません。
餞別の表書きの書き方
お餞別というのは、引っ越しや転勤、遠方への旅行などに行く方に贈るものです。
餞別の「餞」の字は「はなむけ」とも読みます。
「はなむけ」とは、「馬の鼻むけ」という意味です。
そもそも餞別のはじまりや、「はなむけ」というその意味は、遠方に旅立つ人と共に行く、馬の鼻をしっかり目的地に向けることを「はなむけ」といいます。
目上の人に、「お餞別」と書くのはタブーで「おはなむけ」と書くのが推奨されているのもそういった理由からです。
そういったことから、お餞別は旅立つ人に対して宴を開いたり、旅立っていく人に品物や詩歌などを贈ったり、道中の安全を祈ったことからきています。
のし袋の表書き(水引の上に各部分)は、「御餞別」や「お餞別」、あきらかな昇進栄転であれば「御栄転御祝い」、「ご昇進祝い」などです。
ご自身でしっくりくる表書きを選択するといいでしょう。
差出人が連名の場合の書き方はコチラ
>>のし紙のマナーや連名の順番はどう書く?
まとめ
御栄転、お餞別などいずれにしても引っ越しを伴う移動や転勤ですと、何かと物入りです。
御祝いの気持ちばかりでなく、寂しい気持ちもあるかと思いますが、新しい門出に御祝いの気持ちをのせたお餞別の相場や、お餞別を渡す時期、のし袋の選び方や表書きの書き方を紹介しました。
お身内の方が、新しい地で安心して過ごせる基盤が早く整うといいですね。
さらなるご発展をされることをお祈りしています。
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