夏祭りの屋台や出店、露店などの、お祭りに欠かせないキンキンに冷えたきゅうりの一本漬け。
冷やしきゅうりで出店しようと思っている人に、気になるのは食中毒や衛生管理ですよね。
せっかくの夏祭りを台無しにしないためにも、冷やしきゅうりの殺菌方法や衛生管理はしっかりとしておきましょう。
ここでは、冷やしきゅうりの衛生管理の基本を紹介します。
屋台の冷やしきゅうりで食中毒を防ぐために
平成26年に静岡市の花火大会露店にて起きた、冷やしきゅうり食中毒事件が記憶に新しいですよね。
その冷やしきゅうりの食中毒は、腸管出血性大腸菌O-157が原因だと分かっています。
屋台で扱う冷やしきゅうりは、手軽に生食できる野菜ということと、さらには冷やすので汚染されないというイメージがありますよね。
確かに、生のきゅうり自体が、もともとO-157などの腸管出血性大腸菌や、感染性胃腸炎の起炎菌であるビブリオ類などに汚染されている、ということはほとんどないと思われます。
ただ、菌が付着しやすい肥料や環境で育った野菜があることは事実です。
必ずリスクは存在すると考えて、しっかりと洗浄するということの重要性を認識しておかなければなりません。
さらに、冷やしきゅうりは、まるごときゅうり一本を浅漬けにし、それを串に刺して販売するというかたちが主流ですよね。
昔の漬物であれば、人に身体に負担はかかるけれど微生物が成長できないほどの濃い塩分に漬け込みました。
それにより、微生物類の活動を停止させ保存性を高めた食品となることで安心だったのです。
ただ、その塩に含まれるナトリウムは、主に高血圧を促進する作用があり、健康に悪影響を及ぼすため、たくさん食べることはできませんでした。
最近は、昔とは違い、冷蔵庫で保存できるのも当たり前になったことで、浅漬けなど減塩の漬物が主流になり、身体には優しくなりました。
それは、いいことなのですが、逆に微生物にとっては活動しやすい環境を作り出してしまうのです。
冷やしきゅうりが食中毒になる原因
冷やしきゅうりとなとなる、きゅうりの一本漬けを作る調味液で使われている多くは、浅漬けの素などが使用されます。
その浅漬けの素には、うま味成分であるアミノ酸や糖類が豊富に含まれています。
逆をかえせば、その調味液は大腸菌も好む格好の餌になるのです。
そもそも、生のきゅうりを浅漬けにする冷やしきゅうりは、加工調理の過程で、きゅうりにも調味液にも加熱を含まないことが食中毒の原因にあります。
加熱することで、ほとんどの食中毒原因菌は死滅するのですが、冷やしきゅうりは、きゅうりも調味液も加熱調理がされません。
冷やしきゅうりは、一度にすべての商品をつくることで、もしも十分に洗浄がなされていないきゅうりが、そこに一本入るだけで、他のすべてのきゅうりまで汚染される危険があるのです。
さらに漬け込む時間を必要としますので、結果、大腸菌の増加を加速してしまいます。
冷やしきゅうりの食中毒予防は殺菌方法にあり
食中毒のリスクを避ける為に・・・
塩素系などの言葉を聞くと大丈夫?って思いますが、コンビニエンスストアなどのカット野菜には、ほぼほぼこの塩素は使われているんです。
塩素を使わずに野菜の保存を高めるには、やはり多くの塩分が必要になるんですよね。
きゅうりの一本漬け殺菌液の具体的な作り方
0.01%溶液で10分間浸漬用液の殺菌液
商品名:ピューラックス-S
商品名:ジアノック
1:2リットルのペットボトルに水を半分くらい入れておく。
2:ペットボトルのキャップ(1杯が5ml)1杯弱の3.3ml入れる。
3:2リットルになるまで水を加え、フタをして良く振って混ぜ合わす。
4:その殺菌液に10分間きゅうりを浸す。
注意したいのは、家庭用塩素系漂白剤ではなく、食品添加物の表示のある殺菌料を使用することです。
そして殺菌した後は、十分に流水洗浄することが必要です。
こういった洗浄殺菌方法はHACCP対応の食品工場では当たり前に使われている方法です。
これとあわせ、食材だけでなく調理器具などの徹底管理もすることも忘れないようにしてくださいね。
こうすれば簡単!屋台で冷やしきゅうり!
まとめ
生野菜は、自然のままが美味しいとは限りません。
正しく殺菌し、温度管理もしてリスクを最小限に抑えて美味しく楽しい夏祭りにしてくださいね。
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