
節分に食べる恵方巻き。
毎年変わる「恵方の方角」は、いったい誰が、どのように決めているのでしょうか?
実は恵方は、その年ごとに自由に決まっているわけではありません。
古くからの考え方に基づき、決まった【4つの方角】の中から選ばれています。
この記事では、
・恵方は誰が決めているのか
・なぜ方角は4方向しかないのか
・十干や西暦を使った具体的な決め方
・恵方巻きを切ると「縁起が悪い」と言われる理由
について、できるだけ難しい言葉を使わずに整理します。
「なんとなく東北東を向いていた」という方も、理由を知れば、今年の節分が少し納得できるはずです。
節分の恵方巻きの方角の決め方は?
節分の恵方巻きの方角は、その年の十干(じっかん)によって決まっています。
十干(じっかん)に基づき、恵方は「東北東微東・西南西微西・南南東微南・北北西微北」の4つの方角を一定の周期で巡る仕組みです。
「難しそう」と感じるかもしれませんが、仕組み自体はとてもシンプルです。
節分の風物詩としての恵方巻き
節分の風物詩といえば、豆まきや恵方巻きが挙げられますね。
特に恵方巻きは、その年の恵方(方角)を向いて食べる習慣がありますが、方角の決め方は実は既に決まっています。
恵方巻きの多様な形態
現在では、太巻きに限らずさまざまな巻き寿司が「恵方巻き」として親しまれています。
コンビニやスーパーマーケットでは、商品パッケージや広告で「今年の恵方はこちら!」といった文言を目にすることもありますが、それぞれの年の恵方はどのようにして決められているのでしょうか。
恵方を向いての恵方巻きの由来
恵方巻きは、その年の歳徳神(としとくじん)がいる方角に向かって食べることが習わしです。
歳徳神は、その年の福徳を司る神様であり、お正月にお招きする存在です。
毎年変わる恵方は、「歳徳(としとく)」や「あきの方(かた)」とも呼ばれ、縁起が良いとされる「今年の恵方」は、その年の歳徳神がいる方角によって定まります。
十干による方角の決定

具体的には、十干と呼ばれる要素が恵方の決定に影響を与えます。
十干は中国から伝わった暦上の要素で、陰陽五行説と同様に生命消長を10の循環過程に分けたものです。
十干には、甲から癸までの10種類があり、それぞれが特定の方角を示します。
十干(じっかん)の種類
- 甲(こう)
- 乙(おつ)
- 丙(へい)
- 丁(てい)
- 戊(ぼ)
- 己(き)
- 庚(こう)
- 辛(しん)
- 壬(じん)
- 癸(き)
この10種類の要素からなりたちます。
・甲と乙の方角→東北東微東
・乙と庚の方角→西南西微西
・丙と戊と辛と癸の方角→南南東微南
・丁と壬の方角→北北西微北
こうして、この4つの方位を東→西→南→北→南という5周期で繰り返されるのが恵方です。
方角の微妙なずれ
方角の示し方には微妙なずれがあり、これは中国の方位表示方法に由来しています。「東北東微東」などの表現は、実際には微妙な方角のずれを含んでいます。
恵方の基本4方角
節分の恵方巻きの方角は、その年の十干に基づいて決まり、基本的には東、西、南、北の4つの方角で示されます。
これらの方角を意識して食べることで、一層縁起の良い節分を迎えることができるでしょう。
恵方巻きの方角一覧
恵方巻きを食べるときに向く方角を一覧でまとめました。
恵方巻きを楽しむ際は、その年の「恵方」を向いて食べるのが習わしです。
ここでは、十干・西暦下一桁から分かる恵方の方角を一覧で紹介します。
恵方巻きを楽しむ際、その年の恵方を知っていることがポイントです。方角は十干や西暦の下一桁によって決まり、その年の歳徳神によって示されます。
1. 十干と恵方の関係
恵方は、十干を2つずつ組み合わせた5組をもとに決まり、以下の4つの方角を周期的に巡ります。
- 甲乙 → 東北東微東
- 乙庚 → 西南西微西
- 丙辛 → 南南東微南
- 丁壬 → 北北西微北
- 戊癸 → 南南東微南
これにより、恵方を食べる際に考慮するべき方角が分かります。
2. 西暦下一桁による方角の変化
「今年の恵方をすぐ知りたい」という場合は、西暦の下一桁を見る方法が簡単です。
実は、西暦の下一桁によっても恵方の方角が変わります。下一桁ごとに対応した方角を以下に示します。
西暦下一桁 恵方の方角一覧
- 4 東北東微東
- 5 西南西微西
- 6 南南東微南
- 7 北北西微北
- 8 南南東微南
- 9 東北東微東
- 0 西南西微西
- 1 南南東微南
- 2 北北西微北
- 3 南南東微南
このため、恵方巻きの方角を知りたい場合、西暦下一桁を確認することが役立ちます。
3. 具体的な年の恵方の例
たとえば、西暦下一桁が「4」の年は東北東微東、「5」の年は西南西微西、「6」の年は南南東微南が恵方となります。
恵方は年ごとに変わるため、西暦や十干を考慮して正確な方角を知ることで、一層その年の恵方巻きを楽しむことができます。
恵方巻きを切ると縁起は悪い?

節分の恵方巻きを切ると、縁起が悪いという風習をご存知でしょうか?
恵方巻きには、1本を食べ終わるまで切らずに食べる、喋らず黙って食べるといった慣習があります。
これらの習慣は、恵方巻きがもともと関西地方で生まれた風習に由来しています。
かつては、細巻きのお新香巻きやかんぴょう巻きなどが縁起物とされ、呼び名も丸かぶり寿司や節分巻きなどと呼ばれていました。
普通の巻き寿司ではなく、細く食べやすい海苔巻きを通じて丸かじりが可能であったことが、この風習の背景にあります。
恵方に向いて巻き寿司を切らずに食べるのは、歳徳神(としとくじん)とのご縁を大切にする行為と考えられてきました。
黙って食べることで福を呼び込み、1年の無病息災を願う――そんな意味が込められているとされています。
恵方巻きを黙って食べることで、歳徳神が自身のなかに入ってくるとされ、1年間の無病息災を祈りつつ食べることで、歳徳神の御利益が海苔巻きを通じて得られると言われています。
現代では、細巻きが太巻きに変化し、恵方巻きとして親しまれています。
1本まるかじりが難しい場合でも、恵方巻きを切って食べて問題ありません。
恵方を向いて、1年の無病息災を願いながら食べること。
それが何より大切な、恵方巻きの本当の意味なのかもしれません。
まとめ
節分の恵方巻きは、ただ決まった方角を向いて食べる行事ではなく、その背景や意味を知ることで、より心地よく楽しめる風習だということが分かりました。
恵方の決め方や方位の考え方、西暦との関係を理解したうえで、恵方を向き、無病息災を願いながら味わうことが大切です。
形式にとらわれすぎず、家族や友人と気持ちよく過ごすことも、節分の大切な意味のひとつでしょう。
古くから受け継がれてきた節分の風物詩を、今の暮らしに合った形で取り入れながら、今年も穏やかな一年を願うひとときを過ごしてみてください。


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