お正月の準備に欠かせないものの一つに「お祝い箸」があります。
お祝い箸には名前を書きますがその書き方や、正式な準備や箸袋へ名前の書き方ってどうするかご存じですか?
お正月の三が日は祝い箸は洗わないで使うと聞いた事があり、洗うのはNGなのと驚き調べてみました。
お正月に使う祝い箸の準備から、箸袋の名前に海山ってナニ?祝い箸を処分するのも普通の捨て方と違うのか意外と知らないことが多いものです。
特に使い方として、どっちの先端もお箸として丸くなっているからと直箸の逆の反対側を取り箸にしていたらNGですよ^^
そこで、お正月の、お祝い箸の準備、使い方から処分のしかたまでを紹介します。
祝い箸の名前の書き方で箸袋に寿や海山って何?
祝い箸の名前の書き方は箸袋に、家族の各自の名前をいてお正月などのお祝いの席で元旦からお雑煮やおせち料理をいただくために使用します。
祝箸の名前の書き方は、祝い箸に使用するものの準備、名前の書き方から紹介します。
お正月の祝い箸の箸袋の書き方
祝い箸を準備するのは、その家の家長が大晦日に、祝い箸の箸袋それぞれに家族全員の名前を書き入れます。
和紙や懐紙の紅白でできた祝い箸の箸袋の上部には、「寿」などと書かれていることが多いです。
名前はその下側に書くようにしましょう。(お祝い袋の差出人のようなかたちになります)
その時、家長本人のものは「主人」と書くのが慣わしです。
さらに、家族全員のもの以外にもう一膳用意し、それには「海山(うみやま)」と書き入れます。
その箸袋に、祝い箸を一膳ずつ入れ大晦日のうちに神棚にお供えしておきます。
(神棚が無い場合などは鏡餅のそばなどにお供えしておくとよいそうです。)
「海山」と書いたものは、歳神様(としがみさま)・歳徳神(としとくしん)にお供えした節供のお下がりを家族全員でいただくという神事の名残です。
そのため、今でもお節料理などの海の幸、山の幸などを取り分ける際に取り箸として使用します。
地域によっては、関西地域(特に京都)では「海山」ではなく「組重(くみじゅう)」と書く場合があります。
おせち料理が重箱に入るようになったことからきており、壱の重、弐の重、参の重などから「組重」となった事を意味しています。
いずれにしても、お節料理には海の幸、山の幸が入りますので、一年息災に過ごしこのような幸にも恵まれますようにという願いも込められています。
お正月の祝い箸を洗わないのはいつまで?
お正月のあいだ祝い箸は洗わないって聞いた事がないですか?
私は、「お正月の3が日は洗わないで使う」と聞いた事があり、不衛生じゃないかな?と感じたことがあって調べました。笑
しかし、その調べた結果と見聞きしたことは違っていたので紹介しますね。
お正月の祝い箸は、普段使っているお箸とは別に用意し、新年には祝い箸を家族皆で使います。
祝箸とは
祝い箸とは、お正月の祝箸として使われる丸箸で一本ずつが丸く、中央がふくらみ両方の端が細く削られた箸のことです。
もちろん二本で一膳となり、その丸い形は「丸く収める」、割り箸のように「割らない」などの意味があり、おめでたいハレの日に使われます。
お正月やお食い初めなどが祝い箸を使う代表の日ですね。
正月に使う祝い箸は、大晦日に祀った祝箸を元旦に神棚から、家長が下ろし、各自名前の書かれた箸袋より、箸を取りだし使用します。
両端とも細くなっているので、どちらも使えますが、どちらか一方を自分が使用し、反対側は神様が使用します。
食事毎に、その汚れた(自身が使用した)箸先部分を自分自身で洗い(清め)ます。
そして拭いたり乾かしたりした後、自分の名前が記入された箸袋に収めて正月三が日の間使用する。
というのが一般的です。
地域や家の慣わしによっては、祝い箸は洗わないで三が日の間使うということも耳にしますが、迷われている方は、衛生面から考えると祝い箸を洗う方が良いのではないでしょうか。
ひっくり返すと使えそうな、反対側の箸(自身が使っていない方)は、その年の歳神様が使われます。
そのため、自分が使わない方の箸先は洗わないと聞いています、それが祝い箸を洗わないとなったのかも知れません。
この歳神様がお使いになるというのは、神人共食(しんじんきょうしょく)という意味があります。
神人共食とは、「直会(なおらい)」といった神祭の儀式からきており、神饌(しんせん)という供物をお下げしたあと神様と神職(人)が共食することで神様の守護が得られると考えられたことがはじまりだそうです。
お正月のお節料理やお雑煮などは、神様へのお供え物のお下がりをまた神様と同時にいただくことで、その年の歳神様と自分が親密になり、神様がこの一年を守護してくれるといわれています。
呼び名は色々あり、両方が細くなっていることから「両口箸(りょうくちばし)」、素材の名前で「柳箸(やなぎばし)」、「両細(りょうぼそ)」などと呼ばれます。
他にも、中央が米俵のように脹らんでいることから五穀豊穣を願い「俵箸(たわらばし)」、子孫繁栄を願い「はらみ箸」などとも呼ばれます。
サイズは、昔の単位で八寸(長さ24cm)です。
これは「末広がりの八寸」で、「八」という漢字が昔より末が広がることで縁起が良いとされています。
素材に、柳が使われているため「柳箸」とも呼ばれるのは、柳は強くしなやかで折れにくいこと。
他にも、春には一番に芽吹くため縁起がいいことや、素木の良い香りが邪気をはらうともいわれています。
祝い箸に限らず、お箸の使用マナーについては、「箸先五分、長くて一寸」といわれています。
一寸は、約3cmですので、五分はその半分の1.5cmとなります。
今年の祝い箸から3cm以内の箸先部分を使うことを意識してみるといいかもしれません。
正月の祝い箸の捨て方と処分について
正月の間に使った祝い箸の処分や捨て方についてです。
祝い箸の使用期間は、地域によって異なりますが、お正月の三が日(元旦から3日)か、大正月の松の内(元旦から7日)が一般的です。
その間使用した後、祝い箸の処分方法は以下の通りです。
祝い箸の処分方法や捨て方
祝い箸といえども、注連飾り(しめかざり)などと一緒に、左義長(さぎちょう)や、どんどん祭り、とんど焼きなどのお焚き上げの火祭りに、持参して燃やして貰うのが一般的です。
ご自身の住んでいる地域の氏神様や氏神神社、近くの社寺などに持参しても良いでしょう。
三が日や大正月を過ぎても、祝い箸は小正月の松の内(1月15日)や鏡開きまで使用し続ける地域もあるようです。
お近くに氏神様が無い場合や、左義長(さぎちょう)や、とんど焼きなどの火祭りのお焚き上げが行われて居ない場合は市町村の燃えるゴミに確認です。
お住まいの市町村や自治体などが、しめ飾りなども燃えるゴミと一緒に回収するアナウンスのあるところもあるようです。
神様にお供えして、神様と共に食事をした祝い箸ですので、処分方法も迷いますが、お焚き上げに持参できない場合は致し方ないことです。
そういった場合は、祝い箸に、神様とご一緒に使用させていただいたことに感謝とお礼の「ありがとうございました」を伝え、お清めのお塩と祝い箸を白い紙で包んで燃えるゴミに出しましょう。
まとめ
祝い箸の箸袋の名前の書き方から、お正月を華やかにする祝い箸にもいわれがありますよね。
祝い箸だからといって洗わないわけではなく、自分が使った箸先は洗うで大丈夫、清潔に保ちながら日本の文化を守りましょう。
お正月の祝い箸を処分する、捨てる場合もお箸の捨て方よりも捨てるという行為自体あるいみ特殊なのだと思えるのがこの祝い箸かもしれませんね。
この祝い箸で、より神様を身近に感じられ、たくさんのパワーをいただける気がします。
あなたにとって新しい年がよりよい月日となりますように。
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