梅雨が明けると待っているのは夏ですね!
夏の飲み物といえば「甘酒」です。江戸時代から飲む点滴と親しまれた甘酒は、俳句でも夏の季語として夏を代表する飲み物なのです。
本格的な夏が来る前から、甘酒で、夏バテの予防と対策、夏風邪予防や美容にも作用するその作り方と効果のほど飲み方を紹介します。
甘酒は米麹だけの作り方なら簡単!
梅雨の時期でも気温が高くなったり、梅雨冷えしたりと、身体がついていかず、梅雨バテしそうですよね。
そうこうしているうちに、あっという間に梅雨明けと同時に本格的な夏の暑さがやってきます。
「夏バテに効く甘酒」とは、
原材料が、米麹と米でできている発酵食品(飲料)です。
発酵食品であるため、「酒」という名がついていますが、ノンアルコールで小さな子供でもお酒が飲めない高齢者でも安心して飲むことができます。
そもそも、発酵食品となるには、カビ(コウジカビ等)や酵母(ビール酵母等)、細菌(乳酸菌等)などの微生物が必要となります。
そのひとつの微生物である麹が、米や麦の穀類や豆類などを発酵させるコウジカビを繁殖させたものです。
米麹とは、蒸した米にコウジカビを植え付けたものをいいます。コウジカビは、日本の食文化に欠かせないもので、麦に植え付ければ麦麹、豆に植え付ければ豆麹となり、米味噌、麦味噌、豆味噌づくりの素となります。
原材料に、麹だけで作る甘酒と、麹と米を使って作る甘酒を目にすることがあるかもしれませんが、麹のみで作ると原料費が高くなるためお米を合わせて使うのです。
最近は、塩麹ブームも手伝い、スーパーマーケットなどの漬物コーナーもしくは、お米コーナーのあたりに乾燥米麹が売ってありますので簡単に手に入れることができますよ。
今回は、白澤抗加齢医学研究所所長の白澤卓二医学博士がメディアで紹介していた、米麹だけを使った甘酒のつくり方を紹介します。
材料
・乾燥米麹:200g
・お湯:200cc(60℃)
作り方
1.保存瓶(耐熱が望ましい)をよく洗い熱湯消毒しておき渇かしておく。
2.乾燥米麹(200g)を入れ、60℃のお湯(200cc)を(同量)入れる。
3.しっかり混ぜる。
4.そのまま1週間寝かせる。
以上で、甘酒の素となる甘酒ができます。
この場合、乾燥米麹が200g入りだったのでお湯も200ccでしたが、1袋に入っている乾燥米麹の量や、作りやすい量に置き換えて、同量のお湯で作ります。
保存の方法は、冷蔵庫で1週間くらいが目安です。
甘酒で夏バテを効果的に予防する飲み方
甘酒の素を、同量の「お水」または「お湯」で割って、食間に飲むのがおすすめです。
日本のスーパーフードといえる、麹食品は、天然スタミナドリンクで江戸時代では、点滴の栄養成分と良く似ており、その内容は、ブドウ糖、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、さらに、食物繊維やオリゴ糖といった成分が含まれます。
1日1回飲むのではなく、1日3回に分けて、1度に飲む量は90cを食間に飲むと腸内の状態を良い状態に導き、腸の状態が良いとさまざまなトラブルを回避することができるのです。
そのままだと、味に飽きてしまい毎日続けられないという場合は、しょうが汁や、レモン汁などを加えて好みの味に調整すると麹特有の香りが消され飲みやすくなります。
お水やお湯に変えて、ヨーグルトやトマトジュース、きなこを入れるのもおいしくいただけますよ。
塩麹同様、料理に甘酒の素をちょい足しするのもおすすめです。
ただし、摂り過ぎには注意してくださいね。麹はたくさんの酵素や食物繊維、オリゴ糖など腸内環境を整えますので、お通じが良くなり過ぎる場合がありますので。
甘酒の効果は風邪にも美容にも発揮する理由
栄養豊富な甘酒は、風邪などからくる食欲不振でも、ドリンク剤として飲むことで体力回復に効果的で、免疫力を高めるといわれています。
米麹は、甘酒はもとより、清酒、醤油、酢、みりんなどに使われるほど身近な存在で、コウジカビは「国菌」と呼ばれるほど、日本での発酵食品おいて有益性が認められているのです。
その麹が、米に含まれるデンプン、たんぱく質、脂肪を、酵素の働きにより分解し、コウジカビが数種類のアミラーゼなどの酵素を分泌し、デンプンをブドウ糖や麦芽糖に分解します。
さらに、たんぱく質をプロテアーゼという酵素やアミノ酸に分解することでうま味成分となり、おいしいと感じる甘味となるのが米麹なのです。
身体のエネルギー源はブドウ糖ですので、そのエネルギーに変換するためにブドウ糖は、30種類もの酵素とその酵素を働かせるビタミンB群のすべてを必要とします。
甘酒は、白米がビタミンB群を含んでいるためエネルギーに変換しやすく、ブドウ糖や麦芽糖などの多糖類ですので、消化吸収もよく、その腸内にもたらす働きは想像以上のものがあります。
食べ物の消化吸収を高めてくれるため腸内の環境向上に役立ち、善玉菌を増やす働きがあり、肌荒れや花粉症、便秘などのさまざまな身体のトラブルをある程度回避できます。
さらに、ブドウ糖は、脳が働く唯一のエネルギー源ともいわれ、脳にエネルギーを補給し、脳の働きをよくするともいわれています。そのため、甘酒が健忘症などに良いといわれるのです。
簡単に乾燥米麹が手に入らない場合や、簡単といえども作って保管しておくのは大変という方は、ノンアルコールでお子様も安心「造り酒屋の甘酒」など、市販品でも無添加・無加糖・ノンアルコールの商品もありますので、こういったものを利用するのもいいかもしれません。
酒粕で作る甘酒と麹で作る甘酒の違いはコチラ
>>酒粕と米麹で作る甘酒の栄養素の違いは?
まとめ
米麹は古来より、日本人の身体にとり必要不可欠な大切な食べ物なのです。
特に夏場は、冷たいものを摂りがちで胃腸が弱りやすいので、夏バテ防止や、熱中症予防に甘酒で暑い夏を乗り切りましょう!
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